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玉三郎さんの「阿古屋」

もしかして玉三郎さんの「阿古屋」は見納めかと、春浅い京都・南座へ。

「阿古屋」とは、享保17年に大坂竹本座で人形浄瑠璃として初演され、歌舞伎の演目となった「壇浦兜軍記」の中の、白洲での詮議の場面『阿古屋』のみを抜粋したものです。平家の武将・平景清の愛人である遊女阿古屋の役は、舞台での立ち姿はなく、座したまま、琴、三味線、胡弓の演奏をするという格別な技量を必要とし、二十年以上の間玉三郎さんが一人で演じてきた難攻不落の女形の役どころです。昨今なんとか継承する役者を輩出。玉三郎さんの熟練された演奏と、十八番である傾城の艶をしっかりと見納めてきました。

20近く前に、今は亡き十八代目中村勘三郎さんを相手に【籠釣瓶花街酔醒」の中で演じられた遊女・兵庫屋八ッ橋の、あまりにもの艶やかさが目に焼き付いて離れない私ですが、今回65歳になられた玉三郎さんの「阿古屋」もさることながら、昨年新作舞踊として初演されたという「傾城雪吉原」の幽玄な美しさは、最早この世のものとは思えませんでした。

中学生のころから南座へ連れて行っていた長女は、長じて近世文学者となり、歌舞伎を講じることになりました。

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